【社内システム作り】時代、各世代ごとに違うニーズの理解、その実現への社内仕組みづくり
今、経営者の鬱①「資金繰り」で書いた、
ビジネスモデルの見直しをしているのですが、その中の最中で見つけた、
日経ビジネスでの記事が素晴らしかったので、ご紹介します。
この記事は、下記日経ビジネス記事より、中身を抜粋してまとめて行っています。
詳しくは、下記リンク先を御覧ください。(ご覧になるには、日経ID登録が必要になります)
ドイツ人が午後5時で仕事を終える理由:日経ビジネスオンライン
日本のマネジメント層、公的セクターの人々に関しては、経営や政策を動かして全体として成果を出すうえで、世代ごとにこうした違うニーズがあることをきちんと理解しているとは到底思えません。本当に成果を出そうと ...
これから、日本はどんどん高齢化&人口減少をしていきます。
当然働き手は減少していくわけで、その中で、個人個人の生産性を高めつつ、
すべての人が家庭での責務も果たせるような仕組みづくりが大事。
ですが、今現在の労働1時間当たりGDP(国内総生産)を出すと、
米国を 100とした場合
ドイツ 91
フランス 90
日本 62.5
と、とても低い現場にあるとのこと。
なので、経団連などが動き、政府も個人生産量をあげる流れになればと、
来年4月より、「残業代ゼロ」法案を施行しようと動いているわけですね。
詳細:「残業代ゼロ」法案可決 2016年4月施行予定 -朝日新聞 2015/04/03記載-
今、日本は景気が戻りつつあるといいますが、それは円安で起こっているだけ。
本来、
円安であれば円安でのメリットとデメリットが有り、
円高であれば円高でのメリットとデメリットが有るのですが、
大手企業がグローバル展開を考える場合、
安いほうがやはり購入率が上がるため、ここに円安のほうが良いという構図があるわけです。
大手企業に依存した、請負会社、孫請負会社などがそこに付随しているため、
大手が儲かることが、日本全体の景気が良くなることだと判断されていますが、
大手は売上は上がっても、内部留保に回したり、設備投資に一部回すなどし、
下請けに売上が上がった分、高値でやってもらうところは少ないため、
日本全体としての給与が上がったという実感があるところは、
まだまだ少ないのが現状です。
そして、円安になったことで、今度は、円高で安く輸入できていたものが高くなるため、
海外からの輸入商品が値上がりしています。
これが、食品などが値上がりしている理由の一つにもあげられます。
※世界各国の異常気象などによる収穫量などの影響も高いですが。
こういった流れの傾向で、今、中小企業が独自に世界に打って出るところも多くなりました。
が、これからの少子高齢化による、働き手の問題や家庭事情などを考えると
本当の構造改革を行うことが必要で、それらは多くの伝統的なビジネスに影響し、
厳しい改革となるだろうと、日経ビジネスでは記載されています。
じゃ、労働1時間あたりのGDP(国内総生産)が高いドイツは、
どうやって、その数字を上げているのかというと
なんと、午後5時には仕事は終了してしまうのだそう。
年間働く平均時間も
日本 1700時間
ドイツ 1350時間
とかなり違うのです・・・
ここにはこう記されています。
日本人が自問すべきなのは、仕事に対する「ひたむきさ」が、やや過大に評価されているのではないか? ということです。働く姿勢や企業倫理など、企業がよしとしている内容は、本当に人の「人生」にやさしいのでしょうか。働く人の家族にとって、いいのでしょうか。
そして、ドイツでは、女性にとって家庭の仕事と会社の仕事が
両立しやすい働き方の仕組みを作った企業を表彰しているのだそう。
これは確かに嬉しいですよね。
上で、労働1時間当たりのGDP(国内生産量)で数値が高かったフランスも、
実は昔、19世紀に一度、少子化による人口停滞と格差拡大を経験しているそうです。
ですが、今や合計特殊出生率は2人になっているフランス(ヨーロッパ内唯一)。
過去の歴史から学び、出生率が上がる仕組みを導入している
そしてやっぱり、仕事の仕方も女性にとってやりやすいにできているのだそう。
日本は、少子化+高齢化ですから、より生産量があがりつつも、
家庭を見れる仕組みを作らなければなりません。
でなくては、全てが共倒れしていきます。
日本には長い間、会社に長時間いて働くのがカッコイイと見なすようなムードというか、その方が正しいと言うような社会的な慣習があったのでしょう。同じ作業が自宅でもできるにもかかわらず、です。
では、どうしたら 生産量はあがるのでしょうか?
それは、今、主要で働いている4つの世代の違いを理解すること。
ゆとり世代とそれまでの世代が違うことは、よく言われていますが、
同じように、生まれた年代により、求めるものも価値観も違うということを理解して、
それに合わせた仕組みづくりをしていかなければ、
生産性は上がらないだろうというのです。
例えば、
沢山働いて収入を増やすことで、どんどん豊かに暮らしたい。
という人と
自分の時間を大事にして、収入は生活出来るだけでいい。
という方では、まったく求めるものが違いますよね?
当然、モチベーションが上がる仕組みも違うんです。
モチベーションが上がれば、当然生産量も上がりやすくなります。
では、4つの世代の特徴とは何なのか?
※ドイツの例で書かれていますが、日本も似ているのでそのまま記載します。
1.戦前世代
【特徴】 働くことがすべて
より良く働いて、生活に必要な必需品を手に入れるためにとことん働く。
※必需品:食料・家・服・初めての車
2.ベビーブーマー世代
【特徴】 成長が全て
自身・会社・経済のそれぞれの成長が大事と考え、
(民主的な)合意を基本にして動いていく。
それにより、豊かになり、幸せになり、大量のモノに囲まれたい(富豪のイメージ)
※戦前世代より、将来に楽観的。
3.ジェネレーションX世代(日本:次世代ベビーブーマー世代)
【特徴】 成果&働く喜びが全て
多種多様な考え方をもっていて、新しい技術・創造的なものが好き。
文化や芸術、音楽などにも関心が高い。
トップダウン型より協調性を好むため、反権力でもある。
※大事なのは、個人の自尊心・自立心・自己責任
【特徴】 仕事は目的が全て
ある程度良い暮らしが出来ながら、社会的目的に従事できること
(例:環境問題の解決など)
仕事に対する姿勢は柔軟
※自分の身が、より安全な仕事に就こうとしやすい
いかがでしょうか?
こうやってみると、かなりそれぞれの世代が、
考え方や求めているものが違うのがわかります。
一つのガッチガチの仕組みだけを当てはめるのでは、
確かに上手くいかないかもしれません。
そして、ここに、「高齢化社会」がやってきています。
働き手が、働いた後も、
高齢化した家族の世話をしながら(介護サービスを利用しながらも)、
同時に、子供をも育てて行かなければならないのです。
さぁ、どうする?経営陣。
ここで、独自的に社内システムを作り、応援していく企業がでてくればでてくるほど、
きっと日本全体も住ごしやすく、生きやすい社会ヘとなっていくのではないでしょうか?
世代による価値観の違いを理解する必要がある。そうでなければ、有能なハイパフォーマーを雇うことができません。
日本のマネジメント層、公的セクターの人々に関しては、経営や政策を動かして全体として成果を出すうえで、世代ごとにこうした違うニーズがあることをきちんと理解しているとは到底思えません。本当に成果を出そうと思えば、やりがいが持てる組織にすべきです。その結果としていい結果が出せれば、皆、うれしいのです。仕事が好きなのです。やりたいことをやりたい。
これから、上に立つ代表者は、
この世代ごとの違いを理解した上での、独自雇用システムを作っていくことが
大事になっていきそうです。
ありがとうございました。